ビットコインが分裂してビットコインキャッシュが誕生
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ビットコインキャッシュの誕生
2017年8月1日に、インターネット上で取引される仮想通貨「ビットコイン(BTC)」が分裂し、
新たな仮想通貨として「ビットコインキャッシュ(BCH)」が誕生しました。
2017年8月1日時点でのビットコイン保有者に対して、1:1の割合でビットコインキャッシュが割り当てられました。
つまり、1BTC持っていた人は、1BTCと1BCHの両方を手に入れることになります。
ビットコインキャッシュの時価総額は、2017年8月11日時点で、5293億円で4位になっています。
ビットコイン分裂の経緯
ビットコインは、最近仮想通貨ブームで取引が急増してきたことにより、取引確定するのに時間がかかるようになってしまったため、処理容量の引き上げの対策が必要となっていました。
そこでそのような問題の解決のため、ソフトウエア開発業者とマイナーが対策を協議していましたが、最終的に中国に拠点がある一部のマイナーのグループの主導によりハードフォークされてビットコインキャッシュが生み出されました。
そのような経緯があり、ビットコインキャッシュは、従来のビットコインとは機能面では似ていますが全く別の仮想通貨として扱う必要があります。
ハードフォークとは?
ビットコインは、ブロック単位で取引を管理し、このブロックをつなげる形で記録していくブロックチェーンという方式で運用されています。
今回実施されたブロックチェーンのサイズを変更する方式ではハードフォークの形が取られ、分岐されて生成されたブロックは異なる仕様のため、永久的に分岐して別の通貨になります。
過去のハードフォーク事例では、THE DAOのハッキング事件に端を発するイーサリアムのハードフォークがあり、
2016年7月20日にイーサリアム(ETH)とイーサリアムクラシック(ETC)に分裂しました。
対する用語としてソフトフォークというのがありますが、ソフトフォークは仮想通貨を分裂させずに行うアップデートで、
一部のユーザーが利用していなかったとしても、時間の経過とともに自然に1つのブロックチェーンへと収束していく性質があります。2017年7月23日に実施されたSegwitの導入は、ソフトフォークによるものです。
ビットコインとビットコインキャッシュの共通点・相違点
基本的な部分の機能は似ていますが、大きく以下の4点が異なっています。
- ・ビットコインではブロックチェーンのサイズ上限が1Mバイトだったのを、ビットコインキャッシュでは8Mバイトまで増やしています。
- ・レプレイアタックなどのハッカーからの攻撃に対するセキュリティが向上されています。
- ・トレザー(USD型ウォレット)などのハードウェアウォレットのセキュリティを向上させる施策が用意されています。
- ・ビットコインとは完全に別々の仮想通貨として共存する形になります。
決済手段として使えるのはまだまだ先
海外送金や物販における決済手段ではまだまだビットコインが主流で、
国内の物販各社でもビットコインキャッシュを決済手段として取り扱うかどうかは未定の所がほとんどで、今後の取り扱いが期待されます。
ビットコインキャッシュの取引について
ビットコインキャッシュの誕生に向けて、2017年7月末頃から、多くの取引所でビットコイン入出金が停止、8月1日に一時的にビットコインの取引が停止されたりしてきましたが、現在ほとんどの国内取引所でビットコインキャッシュを恒久なものと確認できた場合に取り扱うと明言しており、8月1日以降順次ビットコインの取引及び、ビットコインキャッシュの取り扱いが開始されています。