連載二話 Ethereum(イーサリアム)|特集:アルトコインに勝機あり
イーサリアムとは?
イーサリアムはビットコインに次ぐ時価総額2位の仮想通貨で、2017年9月時点の時価総額は3兆2000億円ほどで、ビットコインとイーサリアムの2銘柄だけで、仮想通貨全体の時価総額の3分の2を占めていると言われています。
ブロックチェーン技術を通貨取引だけでなく、契約取引などの様々な目的で活用できるように開発した汎用プラットフォームです。
イーサリアムをビットコインと比較して大きく違う特徴としては、「スマートコントラクト」の機能があります。
スマートコントラクトは直訳すると、「賢い契約」という意味になりますが、契約の条件確認から履行までを自動的に強制させる仕組みです。
ビットコインでは、取引履歴が記録されている台帳をピアツーピアによる分散管理システムと、不正改ざん防止の仕組みであるブロックチェーン技術により管理することで、通貨としての信頼性を担保しています。
このような性質に加え、イーサリアムでは、台帳に契約条件の情報も付加することが可能となっています。そしてその契約をプログラミングによって自動実行することができるのです。このようなイーサリアムの技術に様々な企業が注目しています。
2015年には、マイクロソフトが運営しているAzureプラットフォームにイーサリアムベースのブロックチェーン・ツールを導入することを決定しました。
Azureでは、イーサリアムのブロックチェーンを容易に使うことが可能なインターフェースを提供しており、利用者は多額の投資や、プログラミングの知識が無くても、ブロックチェーン技術を活用したアプリケーションを利用することが可能です。
2017年3月には、イーサリアムをビジネス向けに活用するプラットフォームである、エンタープライズ・イーサリアム・アライアンスが発足し、マイクロソフト、JPモルガン、インテルなどの世界的に有名な大企業を中心に100社以上の企業が参加、2017年5月にはトヨタや三菱UFJのような日本企業も参加しており、イーサリアムの技術の高い注目度がうかがえます。
イーサリアムの今までの価格推移
イーサリアムは、2013年にプロジェクトがスタートし、2014年9月にプレセールが行われ、2015年7月から取引所での取引が開始されています。
プレセール時には1ETH=約26円だったのが、取引所での取引開始時には1ETH=約120円となり、2016年末ごろには1ETH=約1000円まで上昇しました。
2017年3月には、エンタープライズ・イーサリアム・アライアンスの発足や、ビットコインETFが否決になったのを受け、今までビットコインに投資されていた資金が流入してきて1ETH=約3000円まで上昇、2017年5月にはConsensus 2017で、イーサリアムの企業連合であるエンタープライズ・イーサリアム・アライアンスにトヨタ自動車や三菱UFJが参加することが決まり、1ETH=約25000円まで上昇しました。
その後も2017年6月には、ロシアのプーチン大統領とイーサリアムの開発者Vitalik Buterin氏の会談やイーサリアムのプラットフォームを活用したICO(Initial Coin Offering)の人気などもあり、約45000円の高値を付けました。
上昇率は約1730倍と、もし仮にプレセール時にわずか10万円投資していたら、3年ほどで1億7000万円にもなっている計算になります。
イーサリアムを買うには?
CoinCheck、bitFlyer、BITPoint、bitbank.cc、QUOINEXなど国内の多くの仮想通貨取引所で取り扱われています。
価格は取引所毎に異なり、需要と供給によって変動していますので、その時々で安い所を探して買いましょう。